石見神楽とは
石見の国、今で言う島根県の西部において娯楽として楽しまれる石見神楽。アメノウズメがかつて天の岩戸の前で舞ったのを起源とし、今日現在でも約400の団体によって舞われ続けています。質の高い製品が供給され続けるためには、需要が有ることが必須です。人々に神楽が親しまれ続ける石見地方は、質の高い面が生まれるにはうってつけの環境と言えるでしょう。
柿田勝郎面工房の面
石見神楽の張子面は踊りに使われるのが主な用途であり、能面に負けない質を目指して錬磨が重ねられてきました。通常の張子面は一つの型からいくつもの面を作るのに対し、石見神楽の面は一枚作るごとに型を壊していきます。型を壊すことで型から外すための利便性を考慮しないでも済み、より複雑な造形と強度の確保が可能となるのです。そうして作られた石見神楽面は、一枚一枚が特別製の逸品であると言えるでしょう。能面と遜色のない質感でありながら、和紙で出来ているために木で出来ている能面よりも軽く、長時間着用しやすくなっています。これらの面は、柿田勝郎氏によって一つ一つに魂を込められながら作られています。
(→石見神楽面の工程についての参考リンク)
この狐面について
悪狐という名前の付けられたこの面は、「黒塚」という演目によって用いられます。この黒塚には、狐へと変身する妖女が登場します。この狐は玉藻の前、つまりは九尾の狐をモデルとしており、狐の正体を現した段階によって面の造りも変わってきます。この悪狐は、完全に狐としての正体を現しきったところを表現した面になっています。顎の部分は稼動するようになっており、口を開いた表情と閉じた表情を作ることが出来ます。
この面は眼の部分の穴が他の神楽用狐面よりも大きく開けられており、そのために視界が良好となっています。同時に、中が見えてしまわないように不透明サングラスのレンズ部分がはめてあり、中から外は見えるが外から中は見えない状態になっています。また、この神楽用狐面は現在柿田勝郎面工房で主に作られているものよりも旧い型が使用されており、表情の印象も異なるものとなっています。
商品情報
- 【サイズ】
- 縦:約31cm 横:約18cm 奥行:約17cm
- 【素材】
- 和紙、馬の毛
※裏面にはクッションが着いていますが、きつい場合は外してご着用ください。
※サイズ感が合わない場合は無料でご返品も可能ですので、お問い合わせよりご連絡ください。